アンニョンお隣さん

韓国暮らし27年のつぶやき

韓流ドラマにもK-POPにもハマらなかった私ですが、これを読むと俄然韓国に興味が湧いてきます。
遅刻する受験生を白バイが送ったりするさまが毎年ニュースで流れる韓国のセンター試験(のようなもの)スヌン。それほど重大な試験の問題がどうやって作られてるのかと思ったら……問題作成者たちは行き先も教えられずに連れて行かれ、携帯電話も没収されて人里離れたホテルなどに1ヶ月監禁されるのであります。ここで事件が起きてもすぐにはわからないですよね……スヌン殺人事件、なんていうミステリが書けそう。
ちょうどこの本を作っている頃、日本では司法試験の問題漏洩なんてことがおきまして、問題作成者が普通に教鞭をとっているのだからものすごい違いだなあなんて思いました。

他にも、作り方もその成分も危険すぎる幻の薬・ヨンサなど、興味深い話題がたくさん。はたまた日本名で学校に通う女子生徒がアニメやキャラクターのおかげで受け入れられる様などは、若い子たちが自分の価値基準で判断できることに嬉しくなる。
韓国好きな人にはもちろん、そうでない人にもこんな一面があるのだと考え直す機会になるような楽しい本です。

最終更新=2018年01月14日